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zoom RSS 皐月の月山をグレートトラバース(平成27年5月23日)

<<   作成日時 : 2015/05/23 22:59   >>

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 姥沢駐車場はもう満車。最後のスペースにゴールイン。隣の車の方はスキーの予定。端のここから歩くのも大変そう。ゲレンデスキーヤーならでは。私は駐車場の脇の雪の壁を登っていざ山頂へ。ザックが重い。それはアイゼンを押し込んだだけではない。赤湯龍上海の辛味噌ラーメンのカップタイプにコーヒードリップ、おまけは文庫本。何度も登った月山でも、ザックが肩に食い込むと気合いが入る。姥沢小屋跡の石段を登ると夏道はすぐに消えた。新緑のブナの影が雪原に映える。ここにはスキーヤーやボーダーの影は見えない。
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 雪山ではストックで歩くか、ピッケルだけをもって行くかで迷うことがあるが、夏道を辿ればそれほど抜かることはないだろうと思った。それで、ストックは車に置いてきて、雪原から夏道を探した。薮が顔を出した雪原をただ歩いて、行く手を阻まれないように薮の端のほうに目を向けたが、夏道は見当たらない。しかたなく、展望の効く雪原を登ると、今回の山行の最大の難所のトラバース箇所に出た。去年の4月は夕方にここを下山時に歩いたが、雪は緩んで、滑落の危険はなかったが、今日はスキーのトレースがあるだけで滑り易かった。アイゼンを履いて、ピッケルを山側の左手に持ち替え、谷側の右足の踵のアイゼンを効かせて、すこし谷側に開き加減にしてトラバースした。アイゼンなしでも踵を蹴り込めば歩けるかもしれない。甑岳で大先輩が歩いたようにすれば。でも、使えるものは面倒がらずに、使うことが山の鉄則だろう。谷底を覗き込むと新緑が眩しかった。トラバース終点の方に人影を見かけたが、転んでいた。ボーダーだった。この谷を下るつもりか、一瞬、ギクリとした。
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 ボーダーの三人の若者は沢を下らずに私の方に向かってきた。リーダーらしき男から、駐車場の行く先を聞かれたので、このまま斜面をヘツって行けばいいことを告げた。すぐに別れたが、後ろ姿は四つん這いで坂を上っていた。無事を祈り、木道をアイゼンのまま歩いた。すぐに雪渓となり、牛首まで静かな歩きだった。駐車場を埋め尽くした車の乗車客たちはリフトを使ってのピストン運動を楽しんでいるらしい。たまにザックを背にしたスキーヤーが近寄ってきた。遠くの方に2人に挟まれて橇のように見えるものが移動して行く。望遠レンズを向けたがその正体は謎のままだ。雪渓を登りきったところでザックを下ろした。ちょうど、いい眺めで、食事にした。
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 食事はカップ麺の麺がほぐれたらジェットボトルに移し替える。そこにコンビニで買った100円くらいの袋詰めの刻んだ野菜を全部入れる。水を少し足して、蓋をして湯気が出るまで煮込む。かなり旨かった。眠くなる前に頂きを目指す。こんないい天気に山頂からの展望を楽しまない手はない。それと、もう一つドリップ珈琲を楽しむこと。アイゼンを入れたザックはまだまだ重かった。ピッケルを杖代わりにして石の坂を登る。下山者に会うだけで、これから登る者はいなかった。風が食後の身体を冷やして心地よい。先月の雪形は緑の帯が太くなっていた。
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 どうしても三角点に手で挨拶したくなる。それは習性で、だから、三角点に腰掛けたり、足をあげたりしているのをみると腹が立ってくる。この場所も以前には正確な測量がなされていた。今日はここで珈琲をドリップして頂いた。それから、暫し、読書。日も傾いてザックを背負う。やっと軽くなった。雪形は少しずつ翳り初め、餅肌のような残雪は影を帯びて来た。もう誰もいなくなった斜面にはトラバースしたトレースだけが半円を描き、その曲線を姥ヶ岳のシルエットが隠して行く。

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コメント(6件)

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姥沢小屋跡から登られるとは、あの急斜面のトラバースコースを登られたんですか?
山頂での読書
いいでしょうね〜
私にはとってもできませんが・・・
トシヒコ
2015/05/24 06:19
トシヒコさん、こんばんは。
そうです、急斜面のトラバースコースを歩きました。アイゼンとピッケルで。楽しかったです。リプト側に登っても行けるのかもしれませんが、雪庇もあったので、近寄りませんでした。読書時間は10分くらいでしたが、珈琲が美味しく飲めましたよ。
HITOIKI
2015/05/24 21:41
こんにちわ
5/23古窯で呼外のS先生の退職記念会があり、山形に行ってました。
午前中、西蔵王行。朝日から月山までの雄大な眺望に感激していたころ、先生は残雪斜面をトラバースしていたのでしょうか。久々の残雪の山を眺めながら、耳を澄まさなくても聞こえるエゾハルゼミの鳴声に、山形の春を満喫しました
jinen
2015/05/26 16:42
jinenさん、こんばんは。
山形に来られていたんですね。会いたかった。年の取り方を伝授したかった(笑い)。西蔵王は多分、前と変わっていなかったでしょう。僕は前の蔵王工業から登るのが好きです。それと山田天文台から古竜湖。それで、もしかすると登山はいいのかもしれません。いろいろ行きたいなんて、まだ若いのでしょう。エゾハルゼミですか。知りませんでした。
HITOIKI
2015/05/27 21:40
エゾハルゼミは、https://www.youtube.com/watch?v=JVm-teJM0uwこんな鳴き方なんで絶対聞いてますよ
jinen
2015/05/28 15:50
jinenさん、こんにちは。
youtube聞いてみました。注意して聞いていなかったので、記憶には残っていないです。どうも自分は感性に欠けるようですね。
HITOIKI
2015/05/29 17:18

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