HITOIKI Blog

アクセスカウンタ

zoom RSS 丸森尾根から北股岳(平成25年8月8日)−ネットから新たな息吹をー

<<   作成日時 : 2013/08/17 19:27   >>

ナイス ブログ気持玉 3 / トラックバック 0 / コメント 0

 自宅からちょうど2時間で飯豊山荘に着いた。明るくなり出した駐車場には車のバックドアを開けて身支度途中の登山者が一人。程なくして軽自動車が入って来た。靴ひもを結んでいると先ほどの一人の気配が消えている。ザックに3Lの水分とノンアルコールビールを詰め込み、起きがけの下痢の所為で車で食べる気がしなかった菓子パンも入れた。軽自動車の男は素早く身支度を終えて車から歩いて来た。私は挨拶をして、登山口を聞いた。とっさに丸森と言えなかったが、登山ポストが脇にある標柱は目の前だった。コースの概要などを書いたメモをポストに入れ登り出す。男はバンダナを取り出し頭に被っている。私を先に行かせてくれるようだ 日の出はまだだがヘッデンなしで歩けた。急こう配の坂は短時間で背後の展望が開けた。すぐに白髪交じりの顎髭を蓄えた男が大きなザックを担いで道を譲ってくれた。私はいつものように写真を撮りながら歩みを停めるとバンダナの男はしっかり後につけてきた。
 振り返ると朝日が見えた。心なしか急きたてられるようだが、特に急ぐわけでもなく黙々と高度を上げて行く。でも、いつ頃からかザックが重く感じてきた。腹の調子も回復したようなので荷を軽くしようとジュースを何度か飲むために立ち止まる。その停滞も10秒もなく、男の姿が見えるとまた登り出す。声をかけるでもなく偶然の2人パーティは静かな丸森尾根を登り続けるが、ザックの現実とは関係のない重みの増加に私は息が上がりそうになる 飯豊連峰の主稜線が丸森と梶川尾根に挟まれて見えて来た。稜線の下には雪形も見えた。顔の前には朝日を浴びてもう色ずいた木の実が赤く輝いている。斜面の両脇の枝もモルゲンロートに色ずく。6時に夫婦清水の分岐に着いたが水は十分だった。そこからも息つく間もなく登る。7時になると朝食をとっていないことに気づいた。展望はなかったが、ばてないためにも、いつもの時間にパンを食べよう。バンダナの男が追いついて来たので、すこし休みます、と声をかけた。彼は聞き返して来たが、先を急いでいるようだった。ザックを下ろす時、手に持つと出発より重く感じた。まだ、息がはずんでいて数分間、食べるのを待った。アンパンは大きめで噛んでいる間に顎が疲れて来た。しまいには呑み込むのも辛かった。それでも15分とは休まずに登り出した。
 丸森峰には出発から3時間だった。予定より1時間も早かった。バンダナの男のおかげだろう。ここからは樹林帯も終わりで展望のよい草原となった。話し声が聞こえると思ったら下山パーティだった。雪渓は残っていますか、と尋ねたが、夏道には雪はなく、ガレ場に気をつけてと教えて頂いた。涼しげな風の向こうに地神山が見えて来た。草原にはチングルマが満開だった。6月中旬に芝草平で見てからもう2カ月近くも経った。コバイケイソウもやっぱり群生している。雪渓の向こう、胎内山へと主稜線が僅かなガスを伴って間近になった。ガレ場には浮き石もあってバランスを崩す。地神北峰の手前でバンダナの男が座って水分を取っていた。頭をさげてパスした。あれが飯豊本山だろうか、もっと高みに立つと、ガスが出て来た。地神北峰の分岐から朳差岳までの尾根がガスに隠れて僅かに見えた。ここから地神山までは高山植物が多く、丸森尾根を歩いてよかったと納得した。日差しがない分、とても涼しい。地神山からは稜線歩きで、大きなザックの熟年パーティとスライドした。北股岳までのコースタイムが気になりだした。平坦な道はゆっくりし過ぎてしまう。現在位置をGPSで確かめた。
 遅くても12時には北股岳からの下山を開始したかった。まだ3時間はあるが、初めての道なので不安だった。GPSの軌跡では梶川尾根の分岐がもうすぐのようだった。濃いガスの稜線を歩くと1本の木柱があった。標識のようだが文字はなかった。その左に道があったが、その先がガスで見えなかった。ここが梶川尾根の分岐か、GPSがないと見過ごしそうに思えた。しっかりとした道が続くが胎内山を過ぎると慰霊碑が静かに立っていた。その手前で道は左にかなり曲がるが地形図では緩く南下しているだけだ。下り坂は迷いやすいのでコンパスで進行方向を確認した。南を向いていたのでそのまま進んだ。ハクサンシャジンが綺麗だった。Y字路になったので迷わず登り坂を選んだ。そこでもハクサンシャジンがその釣鐘を下に向けていたのでしゃがんで中を覗こうとした。その時、左の内ももが攣った。痛くて曲げられない。
 左足をひきずり門内小屋までゆっくり歩くと痛みはじきに癒された。小屋の前で管理人さんに声をかけて頂いた。文字の消えた標柱の話をした。新参者の私の話を真摯に聞いてくれて嬉しかった。また戻りますと伝えて別れた。門内岳からは一段とガスが濃くなった。平坦な石交じりの草原は迷いそうで脇道にそれずに方向を確かめながら歩いた。左側にガスに煙るギルダ池を見た。ギルダの由来はなんだろう。トラバース気味に歩くと何組かのパーティとスライドした。展望のない縦走に浮かない顔をしている男の後ろで道を空ける女性。元気に挨拶した。屈むと太ももが痛くなるので花を斜め上方からカメラに残す。ウスユキソウとイイデリンドウのツーショットにコゴメグサがバックをつとめる。ハクサンフウロもまだ撮ってなかった、それから振り向くとタカネナデシコが一輪、御対面。やっぱり、しゃがんで可憐な一咲きに見とれてしまう。もうすぐ北股岳と、仰ぐと、風のおかげで山頂がのぞいてみえた。
 北股岳山頂の三角点を手で叩く。いつもの儀式。まだ、山頂に対するこだわりは失われていない。辛かった。この辛さは登山を始めた6年前の瀧山を思い出す。去年の飯豊本山では疲労感はなかったのに、水分の選択を誤ったせいだろうか。あの時は水分はアクエリアスと決めていたが、これでは喉の渇きが癒えず、最近からはジュース、お茶、水を選択している。電解質が不足している。塩飴も持って来なかった。山頂でも食欲は進まず、サンドイッチを一個、何とか食べた。ガスが行くのを待つ。自分の影が見えるくらいに日差しが強くなる。山頂の花を見て待つと、梅花皮から山ガールが到着。お願いして写真を撮って頂いた。私はハクサンコザクラを見に行こうか迷っていたので花のことを聞いてみたが、ミチノクコザクラと言い間違えてしまって、混乱させたようだ。山ガールと山談義をしているとガスが流れて石転び沢がすっと現われた。私は歓声をあげて喜んだ。
 一足先に山頂を去った山ガールは私に門内岳の道を聞いた。間違って教えたようで不安になった。呼び戻そうかと焦ったが、もう遅かった。私も後を追ったが、影も無かった。少し下りて振り返るとさっき仰ぎ見た山頂の姿に会えてほっとした。北股岳から西に下る尾根の先にも深い谷がガスに隠れていた。その全貌は見えなかったが歩き続けると天候が回復してきたのが嬉しい。石転び沢へと下る東面はコバイケイソウで一面、白く見えるほどだ。門内小屋では先ほどの山ガールが一服していた。私は戻って来たことを管理人さんに告げた。休んでいくように勧められたが、休んでいては明るいうちに帰れる自信がなかったので、ルートを教えていただいて別れた。梶川尾根への下道もあると聞いたが、雪渓歩きになりそうなので、文字の消えた標識まで戻って梶川尾根に向かった。分岐からすぐ下に立派な標識があったが、往路では濃霧で見えなかった。日差しが強くなり梶川峰までは平原が広がっていて歩調も緩んだ。

<ネットから新たな息吹を>
 真夏の太陽が真上から照りつける。遮るもののない草原は素晴らしい展望だが登る者にとっては過酷だろう。それでも10人以上の若者が大きなザックで縦列になって近づく。最後の方に盛岡四高と伺った。飯豊本山こそ雲に隠れるが主稜線が迫ってくる感覚に青春の息吹がみなぎっている。それから刈り払いがまだな笹藪を抜けると同年配の男が息を切らして来る。梅花皮小屋に泊まると言う。先の学生の宿泊場所を気にしていた。
 ネットが張られた道には緑のロープが伸びていて植生が蘇るのを待っている。ヒメサユリだ、と感激の声も聞こえた。それもまだ蕾、と疲れた顔が見るまに輝き出している。キンコウカがもう咲いていた。ミヤマリンドウがイイデリンドウからバトンを受ける。梅花皮小屋が主稜線上にシルエットを見せる。烏帽子岳までは何とか見えるが本山は雲の中だった。北股岳から飯豊本山まで、それから大日岳と、日帰り週末トレッカーには夢のまた夢。だから、山は楽しくてやめられない。
画像
画像
画像

飯豊山荘(4:36)ー夫婦清水(5:59)ー地神北峰(8:21)ー扇ノ地紙(9:11)−門内岳(9:42)−北股岳山頂(10:39−11:14)ー門内岳(12:02)ー扇ノ地紙(12:36)ー梶川峰(13:25)ー湯沢峰(15:23)−飯豊山荘(16:48)
 夏道には雪はなかった。7時32分に丸森峰に着いた。そこからのガレ場が少し迷い易く思ったが、踏み跡が残っていた。地神山から尾根伝いの扇ノ地紙の分岐で梶川尾根に下る標識が字が消えているが、東側に10m位おりたところに、立派な標識があった。門内小屋にある水は雨水で、10分くらい下った所に水場があると、管理人さんから教えていただいた。それから、いろいろとアドバイスしていただいたり、親切にしてもらい、嬉しかった。北俣岳山頂では山ガールに写真を撮っていただいた。梶川尾根では盛岡四高の皆さんと会った。

テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ
気持玉数 : 3
ナイス ナイス ナイス

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(0件)

内 容 ニックネーム/日時

コメントする help

ニックネーム
URL(任意)
本 文
丸森尾根から北股岳(平成25年8月8日)−ネットから新たな息吹をー HITOIKI Blog/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる