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zoom RSS 足の松尾根から杁差岳(平成26年6月29日)

<<   作成日時 : 2014/06/30 18:42   >>

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 目覚まし時計は1時30分にセットし、8時には布団に入ったが寝付かれなかった。山形県内の天気予報ではどこも降水確率は100%のようで、寝室からも雨の音が聞こえた。山は諦めようかと目覚ましのセットを外したがうとうとするだけで悔しくて眠れない。時計を見ると2時30分だった。起き出して顔を洗う。雨の日は登山口の下見だけでもと思い準備。天気がよければ歩いてみるか、との軽い気持ちで3時に家を出る。
 天気は西から回復するだろうとの考えから新潟県の胎内の奥胎内ヒュッテに向かう。雨は上がりそうにないが5時10分にはヒュッテに着く。乗合いタクシーのワイパーが動いている。登山客もいるようだ。天候の悪い時は未踏のコースは避けるのだがパーティが一緒だと心強い。タクシー代300円を払って雨具のまま登山口へと出発。
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 乗合いタクシーには運転手の他に6人が乗った。一人が1000円札を出して3人分と言った。私の横に座った同世代らしい男は奥さまと一緒で大石山まで登る予定だと言う。程なくして足の松尾根登山口のある林道のY字路に着いた。帰りは1時から5時まで1時間ごとだそうだ。最終まであと11時間もある。天気さえ回復すれば前杁差までも行きたくなった。
 左手の林道で降車してストックを伸ばした。登山口は手前の標柱にあるのか、3人組みの一人にここですか、と聞いた。何度か歩いている様子だった。少し登ると背の高いブナ林の中を夏道が続いていた。日差しはなく、まだ薄暗いが、雨粒が感じられなかった。
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 ブナ林はすぐに傾斜を増し木の根が伸びる坂にはロープが垂れている。高度を上げると鈴の音が聞こえて来た。振り返ると3人パーティーの姿が見えた。なんと先頭は傘をさして登って来る。初めて見る光景だったが先日ご一緒した山の大先輩も傘を持参しておられたことを思い出した。梅雨だが見通しは良く、雨具の帽子を外した。追われるように休まず登ると身体から頭まで暑くなって来て雨も気にならなくなったので雨具を仕舞った。青空も見えて来て、胎内尾根が朝日を浴びて見えた。
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 岩のある痩せ尾根を歩くとまた傾斜は急になり残雪が見えて来た。前方には朝日も顔を出し展望も良くなり山小屋泊を終えた下山者と何度かスライドした。上の天候は悪かったようだがこれからは期待できるかも、との返事だった。ガスが晴れつつある尾根を辿ると地神山の頂が見えて来た。ヒメサユリが朝露をたたえて危ない巻き路を見守っている(続く)。
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 大石山分岐まで一気に登ろうと思ったが先ほどの3人組の鈴の音が近くなって来た。私は小休止をとってパスして貰った。中の一人は玉の汗をかいていた。大石山分岐で頼母木小屋が見えた。帰りに寄って美味しい水を頂きたい。そう、その時は思っていたが杁差岳山頂は予想以上に遠かった。
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 雪形の奇麗な杁差岳を目指し大石山分岐を後にし鉾立山までの鞍部を下ると大きなザックを担いだ2人に会った。スライドすると雲が出て来たと後から声が聞こえた。見る見る内にガスが出て来て雨になった。雨具をもう一度着る。雨具を着ると急に歩みが遅くなった。白いシャクナゲが咲いていた。鉾立山山頂はガスに包まれていた。細長い山頂の広場のような先を進むと僅かに踏み跡があった。そこを下ると痩せ尾根になって踏み跡が灌木で消えた。その先はガスで見えず、注意して下ると小さな岩場になっていてそこも下った。岩には黄色い筋があってペンキのように見えた。ルートは間違いないかとGPSで確認したら、なんと間違っていた。ペンキではなく岩の模様だったようだ。折り返して鉾立山山頂に戻り、コンパスで大石山分岐からのルートは南と確認した。間違った痩せ尾根は西で杁差岳へは北に下るルートだと確認できた。案内書にもここは間違い易いと書いてあったのを下山後に読んだ。
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 杁差岳を間直にして雲行きが怪しくなってきた。ピッカと来たら、ゴロゴロと響いて来た。立ち止まったほうがいいか、避難小屋に急いだほうがいいか。迷っていたらまた雷鳴が聞こえた。ストックを笹原にデポした。でも、まだまだ雷様が好きそうなものは体にいっぱいある。開き直って杁差岳を目指して歩き続ける。小屋近くなると例の3人がこちらに向かって来た。やはり先頭は傘をさしていた。すこし安心した。
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 杁差岳山頂は歩き始めて5時間くらいで着いた。誰もいなかった。ガスが晴れて少し尾根が見えた。花は雨に沈んでしまっていた。腰を下ろすこともなく下山した。避難小屋で着替えることにした。昨日からの利用者は日誌を見る限りいないようだった。お腹が空かず水だけを呑んだ。フリースを持って来て良かった。濡れたからだが少し暖まった。
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 小屋に戻った頃の強い雨脚も帰路に着くと急にやんで来た。ガスもスーッと飛んで頼母木山の雪形が目に飛び込んだ。その稜線の下を横一線に雲が縁取っていた。私は思わず雄たけびを上げた。もうこの一瞬があれば何もいらない。寄り道せずに下山したくなった。
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 登りの時に雷が怖くてデポしたストックが見つけられなかった。雷が気にかかっていて記憶が定かでなかった。帰りの乗合いタクシーは1時間ごとにあるが出来れば3時には間に会いたいと急いだ。雨は完全に上がり日差しも強くなってきた。飯豊の数座が僅かに見えた。濡れた雨具をザックにしまうとかなり重く感じた。残りの水も少なくなり体が暑くなった。フリースを脱いで濡れたシャツを着ると一瞬冷たくて気持ち良かった。それに、ストックがないので枝や葉をつかんで下ると手はまだ温まっていない雨露に濡れてひんやりした。周りに残雪はなかったので、曲がった幹の窪みに溜まる雨水にも手を浸してみたが今度は生ぬるく感じた。麓の橋が見えて来たがもう3時になってしまった。諦めて座り込んだ。福島で買った塩トマト甘納豆が今日初めての御馳走だった(完)。
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コメント(10件)

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杁差岳は読めずにググってしまいました(笑)。
普通〜にヒメサユリが咲いている山は、羨ましいの一言です。
折り畳み傘は必携♪
まこ☆にい
2014/07/01 23:11
まこ☆にいさん、こんばんは。
山で雨が降れば雷が怖くなりますが、それでも傘をさして登るとは、山を知り尽くしているからでしょうか。
HITOIKI
2014/07/02 20:58
ご無沙汰しています。
よく山歩きされているようですね。
ヒメサユリの花が目に留まりました。
可愛い花ですよね。
雨に濡れて立って咲いているのは特に好きです。
久しぶりに鳥海山に出掛ける予定を立てました。
hassy
2014/07/03 18:03
hassyさん、こんばんは。
こちらこそ、ご無沙汰しております。
健康のためにも山歩きを続けようと心掛けていますが、毎週行くには何かと大変です。仕事を片付けるとか、二日酔いしないとか。それと目的ともって山に向かうこと。
ヒメサユリに思わず出会えて良かったです。蕾が浮くらんだ濃いピンク色が特に気にいってます。
娘と鳥海山に行くのが夢です。健康第一に楽しみたいです。
HITOIKI
2014/07/03 20:17
HITOIKIさんこんばんは。
相変わらず精力的に歩かれていますね。写真集見ましたよ。高山の雰囲気が伝わってきます。歩き続ける姿に脱帽です。私は膝はよくなりましたが、今は吹奏楽の練習と重なるので遠い山には行けない状態です(汗)。
うるし
2014/07/04 00:08
うるしさん、こんばんは。
7、8、9、10月と最高の季節が続きます。そこで20回は登りたいです。57歳、あと20年は登れるかなあ。近くの高い山を何度も登りたいですね。
HITOIKI
2014/07/04 22:12
こんばんわ。 来年はこちらのブログ通りに歩いてみようと思っています。四駆車がないので 普通車でも行けそうなら、8、9、10月にでも行きたいですね。泊りで3泊ぐらいしたいのですが 門内、朳差、胎内ヒュッテを考えながら計画を組もうと思っています。年寄りでも登れそうですか? 秋の朳差に水はあるかな? 教えてください。
tabi-syashin
2014/12/05 23:04
tabi-syashinさん、こんばんは。
登りの時は曇り空でそれ程暑さも感ぜず登れたので何とか日帰りで往復出来ました。疲労度は丸森尾根から地神北峰から頼母木を往復くらいかなと思います。年寄りでも登れるしっかりしたルートだと思います。朳差の水場は確認できませんでした。あの時は数日前のパーティが残雪から水を作ったと壁に書いてありました。
HITOIKI
2014/12/06 17:01
了解しました。残雪のある時期なら大丈夫そうですね。頼母木と門内も欲張ろうかな(笑) 3泊はしたいかな。梅花皮から北股、地神は登ったんで 次回は稜線歩きを楽しみたいです。飯豊は稜線歩きが全てでしょうから 好天狙いです。
tabi-syashin
2014/12/07 22:19
tabi-syashinさん、こんばんは。
残雪期は頼母木にハクサンイチゲが咲きそろいます。一度見てみたいと思ってます。飯豊本山には大日杉から登ったことがありますが、やはり稜線歩きのできる主稜線にアプローチし易い丸森尾根がお気に入りです。山に泊まったことはないんです。それでは山を知ることはできないし、山力の磨かれないように思うのですが、日帰りで帰れる脚力があれば、もしもの時の備えにもなると、今のところは諦めています。山での好天は山の神の計らいでしょうか。急いで登って帰りに晴れることのないように余裕をもって歩いています。
HITOIKI
2014/12/08 18:53

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